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授業・進路講演会

中1総合  平和学習:市田真理さんの講演会がありました

 11月13日午後に、第五福竜丸展示館学芸員・第五福竜丸平和協会事務局長の市田真理さんの講演会がありました。中1の平和学習の中で、広島・長崎以外で被ばくした第五福竜丸について、乗組員の大石又七さんの本を読み、分担して内容を発表をしながら勉強をしてきました。一日研修では第五福竜丸展示館を訪れます。
 講演会では、長く大石さんとともに講演をされてきた市田さんより、大石又七さんについて、第五福竜丸について、水爆実験やロンゲラップ島の被ばくされた方々についての話をお聞きしました。生徒からの質問にも丁寧に答えていただきました。中1の生徒たちの、メモを取りながら話を聴く姿が印象的でした。

<生徒の感想>

感想より

〇市田さんからお話を伺って、私は、人が住んでいる地域で核実験を行おうと思った人、実行した人に人の心はあるのかな、と思いました。160㎞離れていたとしても辛い思いをしたり亡くなってしまう人がいる水爆はとても怖いものです。第五福竜丸に乗っていた23人の船員も、とても苦しい思いをしました。14ヶ月も入院したり、差別を受けたり、後の生活に苦労したり、と大石さんもまたとても悲しく辛い体験をしてきました。そうした人のことを考えずに実験を行っていたとしたら、考えて行っていたとしても、どちらも人の心を持たない機械みたいだな、とても許されないことをしているな、と思いました。
 また、久保山さんの言葉に胸を打たれました。

―「原水爆の被害者は私を最後にしてほしい」―

 久保山さんだって辛い思いをたくさんしたはずなのに、なんで自分なんだ、とは決して思わずに、もう被害を受けるのは自分だけでいいと思える心の強さに感動しました。今回の講演を聞いて、私は学び、自分で考えることを大切にしていきたいと思いました。私たち1人1人が 原水爆・戦争の恐ろしさを心に持ち、自分の意見を持っていれば、機械のような人間なんかにならず、もう二度と同じような悲しい過ちをおかさないと思ったからです。

 

〇「過去を忘れる」というのは長く苦しまなくてすむので、すぐに楽になれる。楽なほうへと進んでいくのは簡単で正しいことをして生きるのは大変だけど、その選択をしなかったのがすごい尊敬する。
 原爆ドームは負の世界遺産と呼ばれているが、それでは意味が半減してしまうと思う。原爆ドームを残したのは忘れないため、亡くなった人を、苦しんでいる人を 、辛い過去を、全て忘れずくり返さないようにするために残された。そんな大切なものを一言で表して軽いものになってしまう気がするし、「負」なんかではないと思う。
 今日 原水爆について初めて世界にいくつあるのかを知り驚いた。世間であれだけ、「過去はだめだ」「戦争はだめだ」と言われているのに、と思った。そして、他人事になってしまうんだなと思った。私たちが知りたいこと、きっかけが少なくなってしまい、遠ざけられてしまっているから。それはいけないことだと思う。また戦争をくり返しては、苦しみにたえて訴えかけてきてくれた人たちの思いがムダになってしまうから。
 「真剣に怒る」というのはどういう意味か、少し分かった気がした。戦争だけではなく、色々な物事に対して、自分のしっかりとした考えを、芯を持って考え続けていきなさい、という意味ではないかと考える。